Apple公式ではBootCamp環境でeGPUの利用をサポートしていません。

また、これから説明する流れでは、Mac miniのiGPUは同時利用できません。

今回の環境

  • Mac mini(2018)
  • Sonnet eGFX BreakawayBox 550(GPU-550W-TB3)
  • MSI Radeon RX 580 ARMOR MK2 8G OC

上記を用意しました。

GeForce RTX 20シリーズでも良かったのですが、macOSでも使うのでRadeonにしておきました。

Vegaも良いのですが、そこまでの処理を必要としないので、コスパの良いRX 580で十分と判断。

eGPUボックス

画像 商品名
Sonnet Technologies GPU-550W-TB3 eGFX BreakawayBox 550 外付けGPUBox (Mac/Windows対応) GPU-550W-TB3 Sonnet Technologies GPU-550W-TB3 eGFX BreakawayBox 550 外付けGPUBox (Mac/Windows対応) GPU-550W-TB3
【国内正規品】 OWC Mercury Helios FX(OWC マーキュリー ヘリオス FX)eGPU 拡張ボックス Thunderbolt 3接続 (550W) 【国内正規品】 OWC Mercury Helios FX(OWC マーキュリー ヘリオス FX)eGPU 拡張ボックス Thunderbolt 3接続 (550W)
Razer Core X RC21-01310100-R3J1 Razer Core X RC21-01310100-R3J1

取り扱いメーカーもいくつか有りますが、外付けPCI Expressボックスと紛らわしい所があるので、買うときは注意です。

本当はRazer Core Xで試したかったのですが、Apple公式でmacOSをサポートしているSonnet eGFX BreakawayBox 550(GPU-550W-TB3)が、Yahoo!ショッピングのクーポンでかなり割引できたのでチョイスしてみました。

Razer Core XはUSB-C PD対応の充電ポートも用意されているので、MacBook AirやPro等で使う用途にも適していそうなので、そういう方には良いかもしれないですね。

また、使いたいグラボに対応した電源の容量を選ぶ必要がありますので、グラボに合ったeGPUボックスを選んでください。

1. Mac miniにWindows 10をインストール

前回のMac mini(2018)でWindows 10を外付けSSD(Thunderbolt 3)にインストールの様に、Thunderbolt 3のSSDや、普通にBootCampでWindows 10をインストールしましょう。

インストールの後は、BootCampアプリケーションで足りないドライバーをインストールしておきます。

2. eGPUをインストール

eGPUにグラボをセットして動かせる状態にしましょう。

/content/images/2019/02/190210_m03.png" layout="responsive" width="960" height="155" alt="Mac mini(2018)のThunderbolt 3ポート

画像の様に、Thunderbolt 3の4ポート中左側2ポートはIntel(R) PCIe Controller (x8)で、右側2ポートはIntel(R) PCIe Controller (x4)で接続されます。

NIC側の一番左の箇所が良く安定すると言われてますので、eGPUに接続するのはPCIe Controller (x8)側のThunderbolt 3に接続しましょう。

Thunderbolt 3のSSDを利用する場合は、PCIe Controller (x4)側に接続しましょう。

接続する前に、上記のWindows 10のインストール手順を終えたら、iGPUでWindows 10が起動している状態にして下さい。

次にThunderbolt 3のケーブルで接続してeGPUを起動します。そうするとインターネットに接続されていると、自動でRX 580のドライバーをダウンロードして適用してくれます。

暫くすると、右側にポップアップでデバイスの準備が出来たので、再起動して下さいというメッセージが現れますので、Windowsを通常起動ドライブにしていない場合は、iGPUとeGPUの両方がディスプレイに接続されている状態にしてOptionキー長押しでStartup ManagerからWindowsを選択して起動して下さい。

再起動すると、iGPU側で最初の起動ロゴが表示された後は、Windowsのロゴが表示されたりされなかったりを繰り返し、eGPU側に画面が出力されていると思います。

基本的な流れは

で紹介されている動画に近いですね。
※Windowsを通常起動ドライブに設定している場合に、iGPU側に接続しないで利用する流れです。

Mac mini(2018)でeGPU接続時のデバイスマネージャー

この段階でデバイスマネージャーを開くと、eGPUに接続されたグラボだけ表示されており、iGPUのIntel(R) UHD Graphics 630は表示されず利用できなくなっています。

ただ何故か、Windowsのディスプレイ設定には有効になっている為、使わない設定にしてしまうと良いでしょう。

もちろんmacOSですと、iGPUもeGPUも両方使えますのでご安心を。
Windowsだけサポート対象外と言っているだけあり、

  • iGPUとeGPUをWindows起動前から接続されている場合はeGPU側が有効に
  • iGPUのみでWindows起動した場合は、後からeGPUは利用不可能に

というどちらか一方を使うことが出来ます。

後者の後からeGPUを接続した場合、eGPUをデバイスマネージャーで見ると「このデバイスが使用できる空きリソースが不足しています(コード12)」と出ており、利用できなくなっています。

DSDTテーブルを編集して、デバイスに割り当てるメモリ空間の制限を解決する事が出来れば、iGPUもeGPUも利用出来る様になるかもしれません。

MacBook Pro 2016においては、DSDTを書き換える手順が検索すると出てきますので手段としてはありますが、Mac mini(2018)では今のところ情報がありませんでした。

誰か解析してくれないかな・・・・(他力本願)w
dsdt.aslはすぐ用意出来るんですが・・・・。